2019年3月14日(木)-17日(日)開催:

社会変革リーダーシップ開発プログラムCHANGE 2019

2019年3月14日(木)-17日(日)まで、東京代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターにてCHANGEネットワークとして初となる社会変革リーダーシップ開発プログラムCHANGE 2019が開催された。

当日の様子をCHANGEネットワークメンバーである杉山さんから報告が届いたので紹介します。

2019年3月14日(木)~17日(日)、国立オリンピック記念青年総合センターにて、CHANGEネットワーク主催 ワークショップ 『CHANGE 2019』を行いました。

 全国各地から集まった、高校生、大学生、社会人などの若者が、社会の不条理を解決する為のリーダーシップを育む4日間の合宿形式のプログラムに参加し、互いに知識や理解を深め、全国から集まった仲間とともにネットワークを作りました。

また、最終日には今後の活動に向けてアクションプランを立て、具体的な社会変革に向けて意見交換を行いました。

 

4日間に渡って開催された『CHANGE 2019』を、前編と後編に分け、プログラムの内容を写真も交えて一部ご報告します。

 

【前半(14日-15日)】

今回は14日(木)と15日(金)の模様と参加者の声をご紹介します。

 

●14日(木)

「Safe space creation and Expectations」では、これから4日間トレーニングを行う上で、「安心できる場作りのための約束」を作り、「最終日になっていたい姿」と「自分に期待すること」を分かち合いました。 

「Re-think」では、社会教育を行う上での3つのプロセスについての講義と、答えのない質問を用いたディスカッションを行いました。

その後、参加者はそれぞれの社会問題を解決したいと感じたきっかけを分かち合う「Defining Moments」という対話の時間や構造的に社会問題を見つめるワークショップを行いました。

 ●15日(金)

国際NGOオックスファムが作成した体験型の食の不公正を学ぶワークショップ「ハンガーバンケット」を実施しました。

社会問題に取り組む上での行動、日常生活、セルフケアのバランスについて学ぶ「ガンジーの氷山」

午後は、フィールドワークと座学に分かれ、社会問題への取り組みや仕組みについて学びました。

 

【フィールドワーク】

気候変動の解決を求めた世界同時アクション「Fridays For Future」に参加。

【座学】

社会問題を深く理解し、コミュニケーションを学ぶ 「NVC (共感型コミュニケーション)」や「社会システム」について実践も交えながら学びました。

夜には、南米発祥の演劇を通じた社会変革に関するワークショップであるフォーラムシアターを行いました。社会的な不条理を前にしたときに、一人ひとりがどのような行動変容ができるのか向き合いました。

参加者の声

30代男性 (沖縄)

"以前も、勉強会などに参加していましたが、今回は今までの復習と全国各地で社会問題に取り組んでいる人たちの言葉を聞くために参加しました。

特に記憶に残ったのは、「ハンガーバンケット」や「キャンパスシュミレーション」です。ゲーム感覚で問題に取り組むことができて、腹に落ちました。

また、(プログラムの理念の一つである、タガログ語由来の)「AKO」の、共に学び共に教える。という考え方にとても共感を覚えました。早く自分も成長して、誰かと助け合えるようになりたい。この4日間で学んだことを、日常生活に接続して、日々の実践につなげていきたいと思っています。次回のCHANGEには、友人知人を誘って参加したいです。"

  

 

20代女性(愛知)

"他の活動をしている、いろんな人に会うために参加しました!

自分を深く知るためのプログラムが多くて、やっぱり自分の事をちゃんと知らないと、行動もあまり明確にならないなあと思いました。

「Friday For Future」のデモにCHANGEのみんなと参加できたことは、良いきっかけになったと思います。

今後の活動は未定ですが、どんな環境に移っても、自分のできる範囲で、自分の正しいと思う事をやっていきたいと思います!4日間楽しかったです!"

 

 

30代女性(埼玉)

"活動を行う中で生まれるモヤモヤの解消方法や、仲間との連帯の持ち方に悩みを感じていました。「ガンジーの氷山」の、自己浄化の考え方や日頃の生活の有り方を知ることができ、活動の持続可能性を高めながら成果を出していく、具体的なアプローチを考える時間が持てたことは、とても有意義でした。

参加者との分かち合いの中で、自分の専門外の社会問題や意識に気づかされることも多く、とてもいい経験になりました。

今後は、学んだことを活かし仲間との連帯を強めて、社会貢献の輪を広げていきたいです。また、誰もが安心して集まることができるコミュニティ作りにも取り組む予定です。"

 

 

 

 

“CHANGE”では、すでに国内外の社会問題に取り組む団体や活動と協力し、参加する学生や若者が使用できる機会やツールキットをトレーニング中に紹介し、参加する一人ひとりがそれぞれのフィールドから行動を起こせるようにサポートを行います。

【後半(16日・17日)】

後編は、16日(土)と17日(日)のプログラムの模様と参加者の声をご紹介します。

 

●16日(土)

朝は自由参加の朝セッションとして、NVC(共感的コミュニケーション)の実践的ワークショップが行われました。参加者同士のストーリーを分かち合い、お互いの気持ちに対する寄り添いを行いました。

 

「un-conference」では、若者と社会変革をテーマに、参加者ひとりひとりが提案した議題に対して、考えや思いを分かち合う自由討論をしました。

同時開催イベントとして、協力団体Wake Up Japan主催の「IMPACT Japan 2018/2019 社会課題×若者 ~私が当事者になった時~」が開催されました。日本社会で問題解決に向けて活動をしているゲストの話を聞き、活動のヒントを学びました。

その後、夜は交流もかねて、OXFAM Jamという音楽やアートを用いた、社会啓発の時間をもちました。

●17日(日)

最終日は今までの学びや、分かち合った事を元に、自分の社会変革プランを作成しました。

 

「キャンパス・シュミレーション」大学あるいは高校を念頭に置いた社会変革を地域から地域から実践する上での戦略を考えるシュミレーションをしました。

 「アクション・プランニング」CHANGE後の1年間にどのようなアクションを行うのか、各自でプランを作り、参加者と分かち合いました。

 

そして、運営として参加していた過去のCHANGEのメンバーやゲストとして参加していた過去参加者を登壇者に、活動における課題や可能性についてのパネルディスカッションを開催しました。一人ひとりの情熱や思いに触れることのできた機会でした。

最後に、参加したすべての人々で円を作り、この4日間の学びや気づきを分かち合いました。

参加者の声

20代女性(中国)

"多くの若者に社会問題に関心を持ち、社会変革に取り組んでもらうためのノウハウを学びに来ました。4日間を通して、セーフスペースを作るルール作りなどの取り組みが、CHANGEの理念と行動が一致しているのがわかって、とても良かったです。「story telling」や「defining moment」は、対話を通じて、相手のバックグラウンドや価値観が生まれた経緯を知ることができ、親近感を感じました。そこから、多様性を尊重する事を改めて理解しました。今後は、大学でソーシャルイノベーションの自主勉強会をする団体を作ろうと思っています。この経験を生かし意識面での啓発も取り入れつつ、「社会変革」という目的をもっと強調していきたいと思います。"

 

20代女性(愛知)

"今の社会よりもっといい社会のあり方にするために、これからの行動のヒントを得たいと思って参加しました。

特に「NVC」non violence communicationは、今まで自分の行動を、価値観に沿って客観視したことがなかったため、自分の考え方を振り返ることができて良かったです。今後は、まず「対話」すること。理想の教育を考えること。それから、感じたモヤモヤをSNSで発信したり、募金、見て見ぬ振りをしない…など、行動に移していこうと思います。"

  

30代男性 (沖縄)

"年齢・性別・所属などの属性に縛られず、安心できる環境で深く思考できる時間はとても貴重だと思いました。

最終日に取り組んだ「キャンパスシュミレーション」は、活動の仕方や要素、タイミングをゲーム形式で学びました。学生の時にやってたなら、もっと行動に移せていたかも。と感じました。内容は大学・高校を念頭に置いた社会変革の戦略を考えるシュミレーションでしたが、地域コミュニティや社会人向けのシュミレーションを作りたいと感じました。

今後は、地域コミュニティの中で多世代の繋がりが出来るよう、自治体や青年会活動に取り組む予定です。"

 

社会変革リーダーシップ開発プログラムCHANGE 2019 は無事終了いたしいました。

社会変革に取り組みたい!活動のヒントを得たい!リーダーシップを培いたい!…など、より良い社会を目指し、熱い気持ちを共有し共に学びたいという仲間も募集中です。今後の)“CHANGE”にも、ぜひご注目ください! 

 

 

 

 

“CHANGE”では、すでに国内外の社会問題に取り組む団体や活動と協力し、参加する学生や若者が使用できる機会やツールキットをトレーニング中に紹介し、参加する一人ひとりがそれぞれのフィールドから行動を起こせるようにサポートを行います。

CHANGE 2019

【詳細】

日時  2019年3月14日(木)09:30-2019年3月17日(日)18:00(3泊4日)

   *遠方からの参加者の方は前泊、後泊可能です。

場所 国立オリンピック記念青少年総合センター

   (東京都渋谷区代々木神園町3番1号)

    小田急「参宮橋」駅から徒歩約6分、

    東京メトロ千代田線、「代々木公園」駅C02出口 徒歩10分

   (https://nyc.niye.go.jp/train/

 定員  40名(選考有り)*最低実施人数20名

参加対象

   (a) CHANGE ネットワークの活動と理念に賛同している人

                 応募者は選考通過後、CHANGE ネットワークのメンバーとなり

                 ます。(年会費や入会費はかかりません)

   (b) 専門学校、大学、大学院などに在籍する学生

      もしくは、概ね30歳までの若者

      *高校生は、「保護者」の同意がある場合はお申し込み可能です。

   (c) トレーニング後も最低1年間、地域やキャンパス/学校から、

      社会問題の解決に向けて行動するという強い意志をもっている人

参加費  30,000円 (遠方参加者向け割引制度、高校生割引、その他割引あり)

     *イベント後に任意の寄付を募集いたします。ご協力いただける方は、

    満足度に応じて任意のご寄附をお願いいたします。

     *参加費では、オリンピックセンター宿泊費(3泊分)、食事代金(1日目

    昼食~4日目昼食)、会場代金、プログラム運営費、その他諸経費が

    充てられています。

     *ドネーション制度について

     実施協力団体であるWake Up Japanでは、社会を変える活動は、おカネのあるなしに
     よって
決まるべきではないと考えています。その一方で、社会変革のスキルを学び、
     先進事例
を身に着けるためには渡航や研究のために費用もかかります。

     そこで、Wake Up Japanでは、費用について、施設費など当日の運営に必要な経費を最低

     限の参加費として徴収し、講演料についてはドネーション制を導入しています。内容の満足

     度によって各自で気持ちの良い金額をご提供いただけると幸いです。(なお、現金以外の形

     でのご寄付や出世払いのお約束でも構いません。)

  

主催    CHANGE ネットワーク

実施協力 Wake Up Japan

 

留意事項 アクセサビリティについて

今回のイベントでは、情報保障や車いすでの参加を特に想定ができておりません。ただ、実施協力団体であるWake Up Japanでは、多様な方の参加があるべきという理念を掲げていますので、情報保障などアクセサビリティについてご要望のある場合は、ご応募の際にお知らせください。 すべてのご要望を受けれられるわけではありませんが、可能な範囲で努めさせていただきます。

CHANGE Initiative 2015 (Photo by Oxfam Japan)

CHANGE Initiative 2016 (Photo by Oxfam Japan)

CHANGE Initiative 2017 (Photo by Oxfam Japan)


プロデューサー紹介

鈴木 洋一 / Wake Up Japan代表理事

学生時代に模擬国連委員会 委員長、 YDP Japanネットワーク理事、日本国際連合学生連盟 理事などを務める。2008年にG8サミットに向けた若者としての提言やアフリカ開発会議の横浜市北区での市民向け啓発プロジェクトにかかわる。

 

学習院大学法学部卒業後、NPO法人AIESEC Japanを通じてマレーシアにて、現地の高校生や大学生向け環境啓発に参加。帰国後に、国際NGO オックスファムにて市民啓発や青少年育成、キャンペーン担当職員として勤務し、市民、一人ひとりが社会を変えていくための働きかけを行う。オックスファムにおける青少年部門の立ち上げと、若者主導の活動を通じてアクション動員数を3000名まで増やす。

 

2013年には、気候変動に取り組む若者主導の活動であるPowershiftJapanに共同創設者として参加。 2016年に社会教育団体 Wake Up Japanに共同創設者及び代表理事として参加する。社会に向けたアクションを取りまとめた「ソーシャルアクション ハンドブック」に共同著者としてかかわる。2017年 NPO法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパンにてユースエンゲージメント・アドバイザーとして従事する。

2018年よりNPO法人 開発教育協会にて評議員として活動する。